Act.3

4/37
216人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
どことなく掴みどころがない感じだけど、誉さんが楽しんでくれるなら道化師でもいい。 ただ、会話が途切れてしまうことが怖くて私が次の質問を放とうとした時、まるで彼も同じ気持ちであるかのように問いかけて来た。 「佳奈ちゃんはこの辺が地元なんじゃ、友達も多いんでしょ?」 「あ、まぁ確かにそうですけど子供の頃から続いてる友達は3人くらいしかいないですよ」 「ふーん。それは女友達?」 「えーと、キャバ嬢やってる子と……」 「と?」 首を傾げながら問いかけられて、私はつい言葉を飲み込んでしまった。 女友達は千波だけで、あとは恭ちゃんと大吾さんしか思い当たらないからだ。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!