Act.4

21/36
189人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
案内したリビングのテーブルには、速攻で作ったおつまみが5品ほど。 水菜のサラダと、厚揚げのキムチ炒め、砂肝とニンニクの芽の炒め物、エビマヨ。 5品目の枝豆はスーパーのお惣菜だけど、やはりビールにこれは外せない。 だけどテーブルに並べられた料理を見た彼は、本当に嬉しそうに笑って言った。 「仕事から帰って、これ作ってくれたの?」 「……はい。手抜き料理ばかりで申し訳ないんですけど」 「いや、すげー美味そう」 「じゃあ、早速頂いたビールで乾杯します?」 「賛成」 先日の土手では仕方なかったけれど、今日はビール用のグラスも冷蔵庫で冷やしてある。 急いでそれを取り出し、テーブルへと持って行くと誉さんは柔らかな微笑みを浮かべて言った。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!