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───あたたかい。
そんな感覚に包まれながら、ゆっくりと目を開いた瞬間。
正面に映ったのは、誉さんの寝顔だった。
恥ずかしいことに、私は彼の指だけで繰り返し啼かされて堕ちてしまった。
「続きはまた今度、ね」
そう言って彼は私を優しく包み込んで眠らせてくれて。
彼の胸の中から様子を伺うと、食べかけだった料理はきちんとラップされている。
時計の時刻を確認したくて、もぞもぞと動いた私に気づいた誉さんが瞳を開く。
「あ、ごめん。苦しかった?」
「ううん、今、何時かなと思って」
すると誉さんは、腕枕を外さないまま身体を起こして頭上にあった携帯を取った。
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