Act.5

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「まだ23時だね」 「え? まだ日付変わってなかったんですか?」 「うん。ちょっと飲みが足りなかったかな?」 「……ですね」 お互いが笑い合ってベッドから起き上がる。 けれど当然のごとく、私はなにひとつ身につけていなくて、誉さんも上半身だけは裸の状態だった。 慌てて布団で身を隠すと、誉さんは小さく笑って言った。 「もう全部見たのに」 「っ!」 「でも佳奈ちゃんのそういうとこ、すごく可愛い」 「…………」 「大切にするから」 ポンと私の頭を叩いて誉さんはベッドから出ると、床に落ちたままだった私のシャツを拾って羽織らせた。
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