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私の不自然な行動をどこか冷めた瞳が見下ろす。
「大吾だったら心配いらないよ」
「……うん。だけど様子だけでも分かればいいなと思って。
今、千波もここへ向かってるの」
「面会は出来ないよ。まだ面会時間じゃないし」
そんなことは分かっている。
だけど子供の頃からの友達だった大吾さんが心配だから来たと説明しているのに、何故そんな冷たい言い方をするのだろうと疑問を感じる。
「だけど恭ちゃんはもう大吾さんに会えたんでしょう?」
「まぁ、俺も火傷したからね。
同じ処置室だったし、付き添いしてもいいと許可が貰えただけだよ」
そう言いながら恭ちゃんはスーツの袖をまくって私に見せた。
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