Act.11 Side H

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しかし彼女は、熱を帯びた瞳で真っ直ぐに俺を見つめて呟いた。 「私も誉さんが……欲しいです」 「…………」 「あなたの全部が……欲しい」 もう止めることなど出来なかった。 本能の赴くままに、俺は彼女の唇を塞ぎ細い身体を指先でなぞってからシャツのボタンを外して行く。 唇を重ねたまま、さっき横たえたばかりの彼女を抱き起こし自分の膝に向い合せで座らせた。 なぞり落としたシャツから彼女の白い肩があらわになって、背中に回した右手で留め金を外す。 緩んだ隙間から滑り込ませた手で、柔らかな膨らみを包みながら指を収縮させた。 「……っ……」 微かに声を漏らした彼女の膨らみの中央が、手のひらの中で尖り始める。
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