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城田さんのスマホがけたたましく鳴り出す。
慌ててポケットから取り出した城田さんがスマホを耳にあてると、やがて神妙な面持ちで「はい、分かりました」と答えた。
通話を切った城田さんが呟く。
「小野村真理子が公職法違反容疑で逮捕だ」
「……そうですか」
「それと、CCD-TRV30のサンプルモニターの中に小野村真理子の名前があったぞ」
「…………」
「それにもう一人」
「……もう一人?」
問いかけた俺に、城田さんは満足そうに笑うと対策室のドアを開けながら言った。
「誉が一番怪しいと思っているであろう人物の名前もな」
これで俺の中で組み立てていた全てのパズルが出来上がった。
そしてその解答は今読み込んでいるハードディスクの中に全て揃っているはずだ。
22年間、明かされることのなかった真実へと突き進む俺は、まだ気づけていなかった。
彼女が今、どんな状況にあるのかということを……。
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