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「ここにね、あなたのお名前、住所、電話番号を書いて、ここには面会したい我妻君の名前と、二人の関係を書いてね」
言われるがまま、私は恭ちゃんの名と自分の身元を書き込んで行く。
しかし、最後に記された『続柄(関係)』の文字に、思わず手が止まってしまった。
恋人ではないけれど、友人という一言で括りたくもない。
私にしてみると恭ちゃんは家族のような存在であっても、それは法律で認められたものでもない。
戸惑ったまま、手を止めている私を静かに見つめていた看守は穏やかな声で言った。
「生活安全課の城田さんから聞いてるから、そこは書かなくていいよ」
「えっ?」
「我妻と話し合って、結論が出たらそこは記入すればいい。
あ、それと我妻はあなたと接見することに承諾してるから何も心配いらないからね」
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