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「お待たせいたしました、こちら『虹色の原石』でございます」
かたん、と軽い音を響かせて、私は彼女らの前にご所望のものを置く。
きゃあっ、と弾けるような歓声が上がり、私の手を離れたばかりのゼリーが得意げにきらりと光った。
『虹色の原石』。
私が考案した、7色に輝く宝石のようなゼリーのことだ。
上から赤、オレンジ、黄色、緑、水色、青、紫。
7つの層に分かれており、それぞれに味も異なっている。
赤は苺、オレンジはみかん、黄色はレモン、緑は抹茶、水色はソーダ、青はブルーハワイ、紫はバタフライピー。
上の層は甘みも酸味も強くして、満足感を求めて。
下の層はあっさりとした味付けで、後味をさっぱりと。
赤色だけは細かく賽の目切りにしたゼリーを盛り付けて表面を凸凹させ、原石のイメージを出している。
味も見た目もこだわった、私の自信作だった。
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