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「え?嘘だろ?そりゃないわ だって、霊界不動産は賃貸料取るんでしょ?その一部は貸主に来て当たり前じゃん」 「あああ、亮介もすっかり俗世間に毒されちゃって、僕を助けてくれた時は、あんなに純粋だったのに」 「当たり前だろっ、俺ももうバイトして、小遣い位は自分で稼いでるんだから、報酬がなきゃ部屋は貸せないね」 「そうですか、でも、この世のお金のような物は向こうの世界にはないんで、強いて言うなら、シード権が与えられるって事位かな?」 「シード権?何それ」 「より沢山の仏様を受け入れてくれた方には、神様より 貸主様がお亡くなりになった時に様々な手続きを免除されたり、亡くなってすぐに三段階昇格からのスタートになったり、この世でのお金には換算出来ない程の、ある意味高価な報酬が与えられます」 「マジで?」 俺は、こんなあるんだかないんだか分からない、あの世のシード権とやらで心が揺らいだ。
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