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まずはとりあえず、そのペットが苦手って言う、おばあちゃん位なら、泊めてあげても良いかなあ?なんて、思ったのが始まりで
あの時にキッパリ断っていたら、どうなっていたかなあ?なんて考えてしまう。
「それじゃあさ、貞治。
その犬猫が苦手なおばあちゃん位なら良いよ。その代わり一泊だけだぞ」
「マジで?ありがとう~~。さすが亮介!心の友よ」と言いながら
抱きついて来るおっさんに、
何故か手のひらに乗せた、雨蛙の匂いのような物を感じた。
「で?いつ?」
「明日です」
「はあ?マジかよ?何でだよ~。お盆でもお彼岸でもないじゃん。無理だよ~~。明日は彼女が初めて泊まりに来る予定になってんだから。
絶対に無理」
「えっ?亮介、彼女いるの?すげー、やるなー、くぅー、部屋に連れ込むとか、やる事早いなあ。
明日は、お盆でもお彼岸でもないんだけど、おばあちゃんの7回忌。お墓でお坊さん呼んで法事なんだよ。」
「あっそ、7回忌なら仕方ないわっ、じゃねーよ。
それに俺にだって、彼女位いるし。部屋に連れ込むとか、そう言う言い方やめて欲しいなあ」
「ま、いいよ。
仏様の事は気にせず、やる事はやっちゃって」
「そんな訳行くかよ。知らないばあちゃんが見てたら、キスも出来ねーだろうが」
「あらやだ、亮介君、もうキスなんてしちゃってるの~?」と貞治は、両手で頬を抑えた。
「何だよ、気持ち悪りーなー。クリス松村かよ!」
「やめろよ、それだけは。良く似てるって言われんだから」
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