短編小説

わかっていても言えなかった。

いぶいぶ続編

風紀委員長　大神章人(オオガミアキト)
生徒会長　樹神彰(コダマアキラ)

同室者　平野友(ヒラノユウ)
風紀副委員長　前多知浩(マエダトモヒロ)

転校生　陽向太陽(ヒナタタイヨウ)

―風紀委員室―委員長side

あのクソ転校生め…。たった一週間でどんだけ器物破損と暴力事件起こしゃあ気がすむんだ！？
おかげで最近は風紀委員総出で仕事してるってのに終わらねぇ…。
それにウチのしたっぱによると会長以外の生徒会役員がクソ転校生と四六時中一緒にいるって話じゃねぇか。
それで仕事もせずに色恋沙汰だぁ？アイツらふざけんなよ…。
そんなクソ役員の嘘で会長が悪い噂たてられてるとか何考えてんだ、この学園のやつらは…。

「はぁ…。おい、前多、一旦休憩にするぞ。」

ついでに生徒会室に缶詰だっていう樹神のことでも見に行くか。…下心がない訳じゃねぇが。

「あ、はい。そうですね、休憩しましょう。」

それと同時に前多が「委員長、ついでに会長の様子見てきてください。」というから心でも読めるのかと言いそうになってしまった。
顔に出すだけにとどめておいたが、あの顔はしっかり伝わっていたな…。

俺達は様子見も兼ねて食堂に行くことにした。