5人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
***
田舎者と馬鹿にされながらも頑張ってきた一流企業。
親孝行のつもりで、大学を出て就職。そして十年以上働き、すでに三十四歳。
やっと地に足が着いたと思っていた矢先、父が身体を壊した。
自分の知らないところで病気になり、この間やってきた寒波にやられて体調を崩して肺炎に。そして、そのまま危篤状態になった。
『大和、父さんに会いに来て』
電話で久しぶりに聞いた母の声は、どことなく掠れていて驚いた。
本当に母なのかと聞き返そうと思ったほど。
最初のコメントを投稿しよう!