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僕
「はぁ~~」
僕は中学から持病を抱えていた。その持病とは憂鬱。 しかも今もその症状が進行している。
だからだろうか、夏休みを1週間前に控えながらもテンションが上がらない。
いや、もっと根本的な問題があった。
僕は物事に興味が少しも持てなかった。
周りの人が楽しそうにしている作業に関心を持てなかった。だから、僕の周りには誰も寄って来なかった。
僕には生きる目的などないのだ。
ただ道を歩き、腹が減ったら胃に食べ物を詰め、喉が渇いたらその日の気分で気に入った液体を流し込む。
それしか、僕にはやることがなかった。
家の時計が9時29分を指している。
今日は日曜日だから学校は休みだ。
いつもなら、学校に行く日以外大体家にいることが多いがたまに家の近所を散策して歩いている。
何かを探しているかのように歩いている。
今日は近所を散策でもしようと思っていたため、玄関にゆっくりと向かった。
僕は運動不足により重く感じられる足と腕をなんとか動かし、玄関の重いドアを開けた。
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