0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
「強さ」の連鎖
私たちは、5人のコミュニティーの中で毎日を生きている。
私、ありさ。
「クール」と言えば聞こえは格好良いかもしれないが、単に「どうでもいい」。
これから生きていくのに、4人とのつながりは全く不要な気がする。むしろ、足手まとい以外の何ものでもない。
ただ、今はどこかのコミュニティーに属している方が無難だ。
かおる。
「強い」、とにかく強すぎて、ある意味彼女も一人で生きていく方が良いだろう。
4人の悩みや弱さは、いつも彼女の一声でかき消されてしまう。しかし、彼女の存在がなければ、このコミュニティーも形成されなかっただろう。
さな。
「弱い」…それとも、わざとにその存在を薄く小さく装っているのだろうか。
5人の話し合いの中で、彼女の意思は無言の頷きのみで表示される。真意は誰も知らないと思う。
ゆい。
「暗い」彼女はいつも何かしら悩み、傷つき、苦しみ、それは解決することがないように感じる。
実際、「答え」が出ても、彼女自身は「イエス」とは言わないだろう。
まりあ。
「明るい」。5人の中では最も一般的なタイプかもしれない。
難しい4人を相手に、なるべく普通のコミュニティーで在り続けようと日々頑張っている。
最初のコメントを投稿しよう!