第2話

1/9
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ

第2話

商人広場には、いろんな人がいる。 そして、いろんな物が売っている。 朝の商人広場に食事を買いに来たアランとケイト。 「何を食べようかなー。3シルバーくらいまでで買える物がいいよね。」 ケイトががま口の中を見ながら言う。 「私は結局昨日の夜は食べないで  寝てしまったので、しっかり食べないと。」 アランは言った。 「旅を始めるから貯金全部持ってきたけどさ。節約しないとなー。」 「それもそうですけどね。」 「あ!バナナケーキ!おいしそう・・・。」 甘い匂いにつられてケイトがフラフラと店に近づく。 「いらっしゃいませ!今朝焼いたケーキですよ。」 「いくらなの?」 「5シルバーです。」 「買った!」 「ケイトさん・・・。」 アランはズッコケそうになった。 知っている限りの昨日の収入は15シルバーだったはずだ。 宿代で10シルバー。バナナケーキで5シルバー。 使い果たしてるではないか。 「へへーん。また稼げばいいんだもーん。もぐもぐ。」 ケイトはニコニコしながらバナナケーキをかじっている。 「幸せそうですね。ケイトさん。」 そういうアランの手には、なぜか青汁がある。 「なんで青汁なの!?しっかり食べるんじゃなかったの!?」 ビックリしすぎてケーキを落っことしそうになるケイト。 「いや、これでもLサイズなんです。」 「量とかの問題じゃなくて!」 「青汁美味しいですよ?」 「はぁ、どおりでアランが痩せてるわけだー。こんな食事してるから。」 「おかけで1シルバーで済みました。」 「・・・・・・もういいよ、わかったから。」 ケイトはあきれきっている。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!