・出会い

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私は、小中高とそれないりに友達はいた。 ただ、いま思えばそれが本当の友達かと言われれば謎だ。 なにより、携帯・スマホ・SNSなどの普及により友達なのか知り合いなのかすら区別が着かなくなってきている。 だからこそ、昔は友達だと思えていたんだ。 「ようこ、トイレ一緒に行こう。」 「うん、行こう。」 「私も、行く!!おいていかないでよ~。」 そこに、愛美も着いてくる。 「女子はトイレ1人じゃいけねぇのかよ~。」 「本当~トイレくらい1人でいけよ~。」 そんな男子の声を聞こえないふりをしながら、教室を出た。 「ねぇねぇ、次数学だよ~宿題やってきた?」 「うん。私はね。」 「私もやってきたよ~。」 愛美の問いかけに私も清花も素直に答える。 だけど、私は人見知りをする方で清花や愛美のように明るく話す事が苦手だった。 「えっ!?私やってきてないから、見せて!!」 「じゃ、早くトイレ行かなくちゃ!!」 清花と愛美に腕を引っ張られ、トイレに行く。 トイレに着くと、そこにはそこまで仲良くないグループの子達がいた。 そのこと達は、私たちを見ると鼻で笑いながらトイレを後にした。 「なに、あれ!!ちょームカつく!!」 清花は、相手に聞こえるように大声をだした。 「気にするのやめようよ。私たちまで、虐めの対象になったらどうするの。」 「そうだよ、清花。落ち着いて。」 そんな、清花を私たちはいつも宥める。毎回、こんな感じでも私たちが虐められないのは今は他にいじめの対象がいるから。 私たちとは、対照的に派手でいいたい事をずばずばと言える子の集まり。 だから、いつも1人でいる小早川さんが虐めの対象でその子を徹底的に虐める事が彼女たちの生きがいのようなものになっている。 でも、私はすごく心が痛かった。 なぜなら、小学生の時小早川さんとは6年間一緒ですごく仲がよかった。 でも、中学にあがると小早川さんとはクラスは離れ私には新しい友達ができていた。 小早川さんも、最初はクラスの行き来をしていたけど別に友達ができて中学からは他の友達と遊ぶようになっていた。 2年になってからも、それぞれ1年の時に仲の良かった子と固まっていたため小早川さんとはそこまで話す事はなくなっていた。 子供ながらに、友達なんてこんなものかと思っていた。
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