第4話 3代目候補

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誕生日騒動から、3ヶ月が経過しようとしていた。 しかし俺の後継者問題は解決せず、“幻影の暗殺者”の称号は依然として空白のままだった。 このままだと、名を語る偽物が現れてもおかしくはなかったが、安原によると既に何人か現れていた。 名を語るにはそれなりの実力と覚悟があるのかと思ったが、どいつもこいつも名を語るに相応しくなく、裏社会で名を馳せるために語った二流の殺し屋共ばかりだった。 無論、そいつらは制裁の為、警察に引渡した。 しかし、また再度、偽物が現れてもおかしくはなかった。 そこで、安原は勝手に名を語ると、ご初代の怒りに触れると噂を流した。 実際、俺は何もしない訳だが、一刻も早く3代目を探さないといけなかった。 だが、探しても探しても、よい殺し屋は見つからない。 特に1つ条件がクリアしても、もう1つの条件がクリアしてないというケースが多かった。 裏社会で行われてる、ご初代の復帰の賭けも、今だに進行しているので、このままだと、無理矢理、引っ張り出されるのは時間の問題だった。 そんな中、俺の家庭でもとんでもない事態が発生していた。
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