第1話 ある女の物語

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毎回、ある夢を見る。 いつも、いつも同じ夢だ。 その夢というのはひたすらに走っているだけ。 何もなく、真っ暗な一本道を…… でも私は只、闇雲に走っている訳ではない。 ある男を追っているのだ。 真っ暗な道の先にいる悪魔のような男を…… しかもその男はスーツを着ていて常に私に背を向けていた。 私はこの男にただならぬ憎悪を抱いている。 ――殺してやる。 只、その憎しみだけを背負いその男を追った。 ところが、あと1歩ってところで、男が振り向き拳銃を構えた。 そして、容赦なく私に向かって発砲した。
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