プロローグ

3/9
1244人が本棚に入れています
本棚に追加
/232ページ
 少女はフードに手をかけた。  ――それを取るな……。    久賀が口を開く前に、フードを頭から取った相手は、にっこりと久賀を見上げた。 「久しぶり、(じょう)くん。あれ? ずいぶん見ないうちに、また背伸びた?」  ――それはこっちのセリフだ……。  久賀はまだ自分が見ている「物」を信じられず、相手を凝視したまま思った。  
/232ページ

最初のコメントを投稿しよう!