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翌朝、二人はやっと立っているくらいのぼろぼろの状態でチェックアウトした。 クニは結局、ワインを一人で3本開けていたし、あずみも料理のほとんどとケーキは4つ。絶対、まだ消化しきっていないのが分かるほどお腹いっぱいで、背中を「ポン」と叩かれたたら吐いてしまうくらいに、パンパンだった。 「クニさん。昨日はどうもありがとうございました。とても楽しかったです。」 「僕もだよ。 君と遊園地で遊ぶ以上に楽しいことができなかったのは非常に残念だけど・・・ まあ、それはさておき、ちゃんと返事を聞かせてね。」 「はい。覚えています。でもお誕生日の日は、さすがにお出かけはムリなので、お誕生日の翌日でもいいでしょうか?」 「お誕生日はやっぱり家族と過ごすの?」 「はい。多分ですけど・・・ 去年の誕生日は独りぼっちでした。その前も・・・その前も・・・その前も・・・ でも、最近、兄がやたらとうるさくて・・・だから今年は一緒にお祝いしてくれるんだと思います。」 「お兄さんいるんだ。} 「ハイ。すごく年が離れていて・・・兄も僕を持て余しているんだと思います。 仕事も忙しくてほとんど家にいなくて・・・最近は僕のせいで恋人も作らないようにしています。」 「幾つくらい離れているの?」 「二十五、離れています。母親が違うんです・・・・」 「だったら、僕と一緒に暮らそう。僕も、あずみ君からすればだいぶ年上だけど、話も合うし、それに毎日一緒だよ。遠くへも行かない。行くとしても、あずみ君も連れて行くし・・・ そうだ、今度マンション見に来る?」 「遠慮しておきます。」 「警戒していますか?」 「はい。」 「・・・・」 あずみは乗せてもらった時と同じ駅でクニの車を降り、タクシーで家に帰った。 もう、ほぼ夕方の時間帯だった。
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