はぁ?

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「お前、残ったんだな。 この学校に。」 慧斗は、表情を変えずに短く 「あぁ。」 と言った。 「何故、残ったのだ?」 世那は 「言いたくなかったらいいけど。」 っと、一言付けて聞いてみた。 「特に、理由なんて無い。 唯、お前に関するとでも、言っておこうかな。」 そう、無表情で言いながら、世那の顎を持ち上げた。 次の瞬間、互いの唇が触れ合った。 「んっ・・・ふっ、あっ・・・んっ・・」 そして、淫らな音が響くような、深い深いキスをされた。 ドクッン・・・ その音と共に、世那は、頭が真っ白になってしまった。 「はぁ、はぁ、はぁ・・・くっ・・・」 「やっぱりな。」 上手く回らない頭で、世那は、必死に喋った。 「ふっ、知らなかったのか? お前はΩだよ。」 「違うっ!! 俺は・・・、俺はっ!! αだっ!!」 「じゃあ、お前の今の状態を何と呼ぶんだ?」 「知らないっ!! お前が、あんなキスをしたからだろうっ!!! 唯、息が上がってるだけだっ!!」 「違うだろ? お前が1番分かってるはずだ。 発情期(ヒート)だと・・・。」 世那は、火照る体を必死に抱き締めながら、慧斗から逃れるように後退した。 「お前が、俺から逃げれると思うなよ。 お前は、俺の物なんだ。」     
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