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はぁ?
それから、留学期間の2週間が過ぎた。
だが、相変わらず、慧斗は学校にいた。
不思議に思った世那は、放課後の生徒会室で、副会長の木波 颯太に聞いた。
「はぁ?
会長、話聞いていなかったんですか?
てっきり知ってるのだと思ってました。」
そう、驚きで動揺している颯太に、世那も驚いた。
「何を、だ?」
「慧斗は、向こうを卒業しているから、本当は通わなくてもいいんですけどね。
父親に日本の会社の社長を任されたから、高校生の意見も聞きたいということで、通うらしいですよ。」
「はぁ?」
他にも、颯太は「他にも理由があるらしいですけど・・・。」とか、言っていたが、そんな事よりも、
慧斗が、社長という事に驚いた。
出会った時から、ずっと付いて来ていて、他の奴とは滅多に話さないのだ。
そんな彼が、世那は勤まると思っていなかったのだ。
確かに、勉強も万年1位だった世那を抑え1位だったし、運動もとても出来た。
だが、コミュニケーション能力は、無いにも等しかった。
一緒にいる俺でさえ、滅多に喋らないのだ。
だから、統率できるのか不思議だった。
そんな会話をしていると、木波と入れ替わりに、慧斗が生徒会室に入って来た。
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