欲しい

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どうしてもこの三体の黄金の像が欲しくてたまりません。 でも、家計のことを考えると、とても十万円なんて手に届きません。 勤務している福祉法人はパートということもあって、全く期待できません。 何かいい妙案でもないかしらと知人に相談すると、 「風俗がいいじゃないの」といわれました。 抵抗がありましたが、いまさら四十路も越えて、だんなともご無沙汰ですから と半ばやけ気味で日本で一番の風俗チェ―ンのさくらグループの説明会に話を聞きにいきました。 結構、いろいろな女性がいたのを覚えています。 「玉石混合ってこのことかしら」と思わずつぶやいてしまいました。 いろいろ説明をしますが、全然記憶に残っていません。 ただ、説明をする人が我がグループには約二万人の女性が出入りしましたが、 HIVに感染した女性は検査では誰もいませんといったのを覚えています。 何でも、風俗に来る男性はまじめな人が多く、女性経験が少ないそうなんです。 「かえって、繁華街で徘徊しているオトコのほうが不特定多数の女性と相手していて、そちらのうほうが危険なんです」と説明している人は力説しています。 お小遣い稼ぎの女性も結構いるみたいでした。 私は、オトコの男性が部屋に入り、オトコの自主トレをじっとみつめるだけのそういうシステムのお店ではたらくことになりました。 「え~こんなんでお金もらえるのと思いました」 初日は福祉事務所で勤務している日ではないので、午前十時から子供を迎えにいく時間の午後三時まで勤務しました。 初日は、帰り際に二万円も貰いました。五人の男性の自主トレを観察していただけです.
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