最後

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最後

こどもは年齢のせいか、なかなかできませんでした。 不妊治療してみるということで、慶早大学産科で受診しました。 先生と初対面であったとき、わたしが勤務していた例の風俗のお得意さんの顧客でした。 お互いが気まずい雰囲気でいるのをダンナは察知して「知り合いなのか」と尋ねてきました。 ある時、三人で郊外の錆びれた遊園地にいきました。 人もいなく閑散としていました。 近くに珍珍神社というのがあったので 「子宝が授かりますように」と三人で願掛けをしました。 神社の庭で骨董市があるので寄ってみると、 例の三体の黄金の像がありました。 「これはと聞くと」 「三つで三百円でいいよ」といいます。 持っている人が断捨離をするということでゴミ同然のものを引き取ったと伺いました。 「何でこんなものに夢中になったんだろう」と思いました。 帰りは子どもを真ん中にして、わたしとダンナがこどもの手をときおり上に引っ張りながら、 綺麗な夕陽でした。 明日は、ダンナと一緒に産科にいき、人口受精の結果を聞く日です。 明日もいい日でありますようにと思い帰宅しました。
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