第11章:アルハンブラ宮殿

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「……」 「無論彼女と知り合ったのは、妻と知り合う五年も前の事で、途切れ途切れながら関係は続いていたのです。やはり運命的な出会いだったと思います」  疲れたのか、達也は口を閉じた。《何も出合ったばかりの麻里に話す事でもない。話して誰かが幸せになるならとにかく、若いこれから未来に羽ばたく娘に話すことではない》と、理性が働いたのである。
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