ご褒美。

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義弥さんに指定されたレストランに着き店の人に名前を告げた。 奥まったところにある個室に案内された。 約束より15分も前に到着してしまったのでまだ誰も席についていなかった。 『待たせてゴメンね!』 義弥さんが息を弾ませて入ってきた。 『好き嫌いある?』 無いと告げるとオーダーは任せてと注文してくれた。 義弥さんが俺の目の前の席に座った。 何だか恥ずかしくて声をかけた。 「あの……他の人は?」 『ん?二人じゃ嫌だった?』 「えっ?」 『ゴメンね。俺しか来ないよ?』 俺が戸惑っていると 『合格おめでとう!これ合格祝いだよ。 受け取ってくれる?』 義弥さんは手のひらサイズの長方形のブルーのリボンがついた箱を差し出してきた。 「いいんですか?」 『もちろん。おめでとう。』
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