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勇者じゃなくて良かった・・・ それよりも、これからどうしよう。 戦争をしているなら、今何処かの町に行っても怪しまれるか巻き込まれるかのどちらかだろう。 だからといってこの男と一緒に居ても迷惑を掛けるだけだしな・・・ 「拾ってしまったものは仕方がないか。 シグサワ、俺が今向かっている町にお前さんを連れていこうと思うんだが」 「・・・良いんですか?」 「ああ。だが人間は基本的に好かれていない。 だから表向きは俺の捕虜ということにしておく。 不便だとは思うが我慢してくれ」 「いえ。俺の方こそ、迷惑を掛けてしまってすいません」 「いいんだ。俺がお節介を焼いているだけだ。気にするな」 この男は、見かけによらずお人好しみたいだ。 人間の俺も差別しないで受け入れてくれるみたいだからな。 「セル・・・セルバ・・・何でしたっけ?」 「セルバンテウスだ。トオルで良いぞ」 「わかりました。改めてトオルさん、これからよろしくお願いします」 「ああ」
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