おまけ的な最終章です(多分)

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「お待たせしましたっ」 元気に私とレオ君のもとに注文の品を届けにきてくれたおばちゃん店員さからカキフライ定食とから揚げ定食とゆで卵を受け取る。 たくさん飲んでねと言わんばかりに置かれたピッチャー。 流れる演歌と、個性的なお客さん達。 なんか、今日の夕飯は忘れない気がする。 「フードコート以外で食事するって珍しいな」 嬉しそうなレオ君に、自分たちのデートの行動を反省するべきかなと考えつつ 「たまにはいいかもしれないけど、フードコートも楽しいから」 と答えると、 「たまにはフードコートも楽しいと言わないところがちぃちゃんだよなぁ」 と笑われた。 サクサクの衣に覆われた大粒のカキ。 こんがりといい色に揚げられて、さぁ、食べておくれと訴えてきているみたいで、遠慮なくカキフライに箸を伸ばして口に運んだ。 「フガッ!!!」 私の奇声に 「ちぃちゃんっ!!!」 と、レオ君が前のめりになった。 サクッと衣とカキをひと思いに噛んだら、ミルキーかつ高温のカキ汁が口の中に飛び出してきて、ウマいと熱いの二重奏を口内で繰り広げてきたのだ。 「フガッ、フガッ……おいひー!」 ハフハフしながら食べ終えてその感想を言ったら、レオ君がクッと喉を鳴らして笑った。 私の好きな笑い方で。 「オレがふぅふぅしてあげる」 ニヤニヤしながら、少々変態発言を混ぜてくるのもレオ君だ。 「えー……ふぅふぅよりも噛み噛みの方が嬉しいかなぁ?」 レオ君の変態発言にさらに被せて変態発言をするのが私である。 「ゴホッ!」 ……レオ君の反応は目を見開いて、眼力アップ程度だったのに、課長とやらが勝手に咽ている。 きっと、盗み聞きだ。 私とレオ君だけの間で繰り広げられている恋人同士のやりとりを勝手に聞くとは……。 もしや、隠密? 人の話を盗み聞きするような職業の末裔なのでは……。 伊賀か甲賀か…… 「誰もいないところで……なっ?」 冗談を本気にして、嬉しそうにするのがレオ君だ。 そのうち、レオ君が咀嚼してくれた食物を私が食べる日が本当に来そうだ。 問題なのは、それをイヤだと思っていない自分だと思う……。 微笑んでみたら、レオ君が嬉しそうに笑った。 多分、私とレオ君は変態カップルだと思う。 だけど、さっきの課長の狙い撃ちかつ乱れ撃ち発言から察するに、あっちの方が変態指数が高い☆
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