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ベスちゃんと藤木君の後ろをついて歩き出したら、雰囲気イケメンと紹介されたナントカさんと坊ちゃんと紹介されたナントカ君が寄ってきた。
きっと、気を遣ってくれているのだろう。
私たち3人の後ろをイッシーちゃんとその彼氏の山根君が歩いている。
ベスちゃんの彼氏の話は、会社でときどき話題になるから知っている。
絶倫なのだ。
夜通し致すのだとかなんとか。
そういう話をオープンにしたことがなかったから、ある意味、ベスちゃんを尊敬する。
だいたい、私の経験値は元カレただ1人で、その人ともそんな風に熱い夜を過ごした記憶が……ただただ恥ずかしかった思いだけが残って、ベスちゃんのように楽しんだ感じでもない。
友達期間が長かったから、気楽な関係で恋人っぽいことをしようとするとお互いに照れてしまっていた。
でも、それが楽で心地よくて、結婚するならこの人だと思っていたんだけどなぁ。
「山岸さん、なんか懐かしい感じじゃないですか? ちょっと前ですよね、あのお店に行くのって」
坊ちゃんが雰囲気イケメンに話しかける声で、我に返った。
ずいぶん前にダメになってしまった元カレのことを考えている場合じゃない。
アウェーな忘年会で美味しいリゾットを食べるのだった。
「んー。俺、振られたばっかだし、悪酔いしたら勇気に介抱してもらおうっと。なんなら、今夜、俺の部屋に来ない?」
「えっ、イヤですよ。山岸さんって軽く絡んでくるし、なんかねちっこいし」
雰囲気イケメンと坊ちゃんはどうやら仲良しらしい。
雰囲気イケメンの部屋に連れ込まれた坊ちゃんは、その後どうなるんだろう。
軽くベットに押し倒されて頬を赤らめてそう。
そっちの気はないですとかって言いつつ、強引にキスでもされたら、そのまま流されて舌とか絡め合ったりして、イケイケゴーゴーな雰囲気イケメンは手も早そうだから、目にもとまらぬ早業で坊ちゃんのスーツを脱がして気がついたらパンイチ……。
そっと局部に手を伸ばせば、もっこりと膨らんでいて、優しく撫でると坊ちゃんが色っぽい声で喘ぐ……。
似合い過ぎて止め時が分からなくなるくらい、目の前の2人の絡みは美味しい。
今夜のおかずにしよう。
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