第1章

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「お、おまえ、何……っ、し、仕事中……だぞ……! 誰かに見られたら……どうす……っ」  しどろもどろの言葉に、隼人は余裕で片端を上げる。遠矢を虜にする唇の。 「誰も見てないし、こんなに暗くちゃ見ようにも見えないだろ」 「だ……だからって……こんな、おっさんに……バレたら、何言われるか……っ」 「新人が入る度に同期だって思われてた奴がうるせえよ」  笑い飛ばして、隼人は歩を再開した。 「救急車来てるぞ。痛そうな顔」
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