狙われた命。

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「アイリス。もしかして ルチア様を捜しているの?」 「あ、うん。ルチア様を見なかった?」 「それなら、ずっとお庭に居たわよ。 お城の裏庭の方」 お城の裏庭?また何で? 私は、ミアにお礼を言うと裏庭に急いで向かった。 何しに行ったのだろうか? 裏庭の方に行くと確かに国王陛下が居た。 ただし何やら畑仕事をしていたが。 「ルチア様!?何をなさっているんですか?」 「見て分からんか?畑仕事だ」 いや。それは、見たら分かりますけど……てっか 何で畑仕事をしているのよ!? 陛下は、畑仕事用に汚れてもいい服装に着替えて 麦わら帽子まで被っていた。 「今からサツマイモの苗植えをするんだ。 たくさん出来たら民の者にも分けてやらんとな」 そう言いながらせっせと畑を耕していた。 いやいや。それ陛下がやることではないですから!? またもやぶっ飛んだことをやり始めているし……。 「それは、民の仕事ですよ? それにサツマイモって……」 「何を言うか。出来立ての野菜は、美味しいんだぞ。 見ろ。他にもジャガイモやきゅうりやトマトも 植えてある」 自信満々と言う陛下。 何で、そんなに植えているのですか!? 「俺の作る野菜は、評判がいいんだ。 丹精こめて作っているからな」 「もしかして毎年作っているんですか?」 「当然だ!」
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