愛するが故に。

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行くまでは、大丈夫だったのに情けない……。 渋々とトイレから出ると陛下とリュウ様が 心配そうに待っていてくれた。 「大丈夫か!?アイリス」 「すみません。ちょっと気持ち悪くなってしまって。 胃がムカムカするし……こんな事は、 普段無いのですけど」 やっぱり初めて船に乗ったから 慣れていないせいだろうか? うぅっ……と落ち込んでいるとリュウ様は、 何かに気づいたようだった。 「アイリス。ちょっといいかな? 君って最近生理は、いつ来たの?」 「……はい?」 はい?急に何を言い出すんだ!? この人は……。 私は、リュウ様の言葉に驚いた。 そんなの毎月……あれ? リュウ様に言われて改めて最近になって 生理が来ていない事に気づいた。 えっと……この前に来たのは、 2ヶ月……あれ3ヶ月前だったかしら? 悩んでいる私を見てリュウ様は、ハァッと ため息を吐いた。 「アイリス。もしかして 妊娠をしているんじゃないのか?」 えぇっ!?まさか……。 「それは、本当か!?アイリス」 それを聞いた陛下は、驚いたように私に聞いてきたが 自分でも何が起きているのか分からず 動揺をしてしまう。そ、そうなのかしら? 「生理が来ていなくて突然の嘔吐。 ちゃんと医師に診てもらわないと分からないが 可能性は、十分あるんじゃないかな?」 確かに、妊娠していてもおかしくはない。 まさか、陛下の子を妊娠しているなんて!? 私は、動揺をしていると陛下は、大喜びしながら 抱き締めてきた。
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