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困ったな……素直というか無邪気というか……自然体な彼女を知れば知るほど、目を逸らしていた気持ちがチラつく。
しかしそれに気付いたらダメだ。
いくら元カノ達と違うとは云えしょせん他人だからそうゆう態度なのかもしれない。
いずれあのマンションは出ていくんだ。今ぐらいの関係が丁度いい。
会計を済ませ店を出ると「美味しかったねぇ」とほろ酔いの泉さんが腕を絡ませてきた
「う~ん、幸せだぁね」
とあろうことか、絡ませた俺の腕に頬を擦り寄せた。
「なんだ、酔ってるのか?」
何とか冷静を保った声を出したが内心、彼女の行動に焦っている。
一体どぅゆぅつもりだ?
「酔ってませ~ん。美味しいご飯を食べたしお酒は美味しかったし幸せだよねぇ♪」
ニシシ♪とご機嫌に笑い「早く帰ろ♪」と腕を引っ張る泉さんに、掌を額に当てため息ひとつ
はぁ~……どう考えても酔ってるだろ。
彼女の本心が全くわからん。
わからないけど……馨さんと同じぐらいは好かれてると思っても良いよな
この状況に困惑しながらも嬉しく思いながら帰路に就く
「そんなに引っ張るな。慌てると転ぶぞ」
「はぁい、ヘヘッ♪」
フッ……美味しいご飯を食べたしお酒は美味しかったし隣には笑顔の泉さん…………確かに幸せだな…………
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