【其の8】ポヤポヤ覚悟しろ

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「湊くん、あの人を止めてくれてありがとう。私たち家族がやらなきゃいけなかったのに。御免なさいね、嫌な役させて」 お袋さんの声に、はっとした 「いえ、その事はいいんです。俺も失礼な事を云ったので」 泉さんが辛そうだったから、したまでの事。またこんな事があったら容赦しねぇけど。 「フフッ。あの人も懲りたと思うわ。これで変わってくれるといいんだけど」 「変わらなかったら只の老害です。またやったら、いくらでも相手しますよ」 遠慮無く叩き潰すッ。 悔しかったら"好々爺"にでもなってみろ お袋さんは、楽しそうにコロコロ笑いながら不思議な事を云った。 「あらま!それは困るわ。天の邪鬼を封印しなきゃダメね。 ねぇ、これからもふたりの事宜しくね 私も千尋ちゃんも、ずっと湊くんが美絢子ちゃんの側にいてくれたら安心だわ」 「え?」それはどう云う意味だ? 「おいっ!いつまでやってるっ、早くしろっ!」 「ハイハイ、今行きますよ。じゃあね」 こうして、ふたりを乗せたタクシーは3人に見送られ温泉街へと帰っていった。
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