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駅に着いた時には全身ビショ濡れだった。
スーツの裾から滴を落としながらキョロキョロと探す
「いた……」
何が嬉しいのか。
改札口の横でニコニコと立っている泉さんにホッとした。
俺を待つのがそんなに嬉しいのか?と思ったら頬が緩んだ。
駆け寄ろうとする俺に、後ろから声を掛けられ、"邪魔すんじゃねぇよっ!"と威嚇するつもりで振り返った。
「兄さんっ、湊兄さんってば!」
「あぁ?」
そこには1年ぶりに会う妹の宇美がいた。
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