【其の5】オカンの新生活スタート ━━湊視点━━

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こんな日でも習慣というのは変わらない。 朝5時前に目が覚めた。 と、云うより殆ど寝れてない。 身体は眠いのに頭が冴えて寝れやしない。何度も寝返りをうち、明け方やっと寝れたと云うのに。 今日の予定は買い物と不動産屋巡り。 それも9時過ぎから支度しても間に合う。その間の4時間何もすることがない。 普段だったら朝飯を作り食事して。洗濯に掃除。のんびりとでも出来る時間 勝手に朝飯を作るわけにはいかず、洗濯してもハンガーなど干すモノがない。 掃除に関して共同スペースは当番制。勝手にやってまた泉さんに見られたら。と思うと夕べのセリフを思い出してやる気が起きない。 第一彼女はまだ寝てるだろう。物音で起こしてしまったら悪いしな。 そう考えてたら俺は同居に向いてないと云う結論に至った。 することがないし二度寝をしようとゴロゴロしてたが一向に眠気が起きない。 諦めて部屋を出ると丁度玄関の扉が開いた。 「ん?ただいま。ごめんなさい、起こしちゃった?」 「お帰りなさい。いえ、いつもこの時間に起きるんで気にしないでください」 「毎朝?凄いわねぇ。こんなに早く起きて何するの?」 驚いたように大きな声を出した馨さんに、泉さんが起きてしまうのでは。と彼女の部屋のドアに視線が動いた。
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