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「ん?ふふっ。あの子そう簡単には起きないから大丈夫よ」
「そうですか?」
「そうよぉ。クスッ。工事現場の中に放り込んでも起きないわよ、絶対♪」
そりゃ起きるだろ、絶対。
「夕べは寝れた?」
馨さんはソファーに深く座り、少々疲れた笑みを向けた。
「あ~…………ははっ」
曖昧に笑って誤魔化したけど、馨さんにはバレたようだ
「ミヤと何かあった?」
「何もないですよ」
泉さんは何もしてない。俺が空回りしてただけ。
「ふふ。昔っからちょっとズレた子なのよ」
「でも素直な人ですよね。悪い人じゃないし」
見合いの日の無邪気な笑顔を思い出して自然と笑みが溢れた。
「!ねぇ湊くん。今日休みだったわよね?アタシに付き合って頂戴」
「はい?何をですか」
「仕事上がりの宅飲み♪」
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