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「ん~…………おじさんが帰って来たってあたりかなぁ。お帰り馨ちゃん。
その話、懐かしいね。あの時、私もおかあさんもお兄ちゃんの彼女が来たって驚いたもん、見たことが無い美人さんだったからねぇ」
「そんなに?」
そこに居た泉さんに驚いたけど、そこまで云われる馨さんに興味が沸いてきた。
「うん。・・・中1に見えないぐらい大人っぽかった」
「うふふっありがと~ね。あの時の和輝の顔、面白かったわぁ。顔真っ赤にして照れちゃってね」
「馨ちゃん、女の子と同じ喋り方するからだよ。お兄ちゃん目の前にいる人が馨ちゃんだって判った途端涙目で怒ってさぁ。絶対アレ一目惚れだったんだよぉ」
まだ眠いのか。
相変わらずフードを被った状態でコタツに顎を乗せ、ふにゃ~と笑ってる。
「和輝は認めないけどね。それにアタシは女の子が好きですもん。認められても困るわ。ふふっ……
その日の夜だけど───」
───その格好で家に帰って父親と対面。
突然の息子の姿と喋り方に激怒した父親と取っ組み合いの喧嘩になったそうだ。
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