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「あのな、泉さん・・・」
上目遣いでじっと見詰める瞳が、責められてるみたいで一瞬たじろぐが、小さく深呼吸して彼女に頭を下げた。
「どうして君の部屋で寝てたのかわからないが、悪かった。謝る、スマンッ!
・・・俺、何もしてないよな?」
キョトンとしたままコクコク頷く泉さんに、心の底からホッと安心した。
酷いことを言って彼女を傷付けないように、今まで抑えてたんだ。でも、コレだけは言わせてもらうぞ。
「で、だな……何故声をかけないんだッ。
大体今何時だと思ってる。同じ家の中とは云えここは男の部屋だ。しかも俺は身内じゃない。何が『良い躰』だッ!襲われたらどーする!女の君に抵抗出来るわけ無いんだぞ!
それに何故いつも俺の後ろに居る。その顔でッ!」
「かお?」
勢い余って言うつもりのない事まで口にしてしまった……
何を考えてるのか解らない顔で小首を傾げる泉さん
そりゃそ~なるよな。
あ"ぁ~……くそッ!と頭を掻き俯いたまま、仕方なく話を続けた。
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