01-00 プロローグ

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「――解。魔神マリスの洗脳により勃発した人と神の争い、終末戦争(ラグナロク)。魔神率いる人勢力がほぼ全ての神々を葬った影響で世界の管理が滞り、現在、この世界は破滅へと向かっています。最期の神グリームの力で崩壊へのカウントは延びていますが、このまま進めばいずれ必ず」 「ストップ」  ぴたり、と口を閉ざす。  神だの破滅だの終末戦争だの……よく恥ずかしくないなこいつ。  そもそも、俺が訊きたいのは、どうしてこんなところにいるのか、ということだ。  どうしてこんなことになっているのか、については、既に知っている。  解。とか何番煎じだよ、ほんとやめて、勘弁して。  半目で隣の少女を一瞥すると、彼女はかくんと首を傾げる。  視線を前に戻してため息を吐いた。 「夢、じゃねぇよな……」  手を開いたり閉じたりしてみる。  が、その感触は確かにリアルだ。  とても夢の中だとは思えない。  明晰夢(めいせきむ)でどう感じるのか詳しく知らないため、それは根拠にならないが。 「解。ご主人様(マスター)が込めた意により異なりますが、睡眠時にまるで現実の経験であるかのように感じる一連の観念や心像のことを指しているのであれば、それは否です」 「訊いてねぇから……」  ウィ○ペディアから引っ張ってくんな、  自分の言葉で説明しろ。  いやもう本当に恥ずかしい。  こういう言動されてちょっとうきうきしてる自分が一番恥ずかしい。  もうやめて。 「……行くぞ、ソフィー」     
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