カガミ

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話しかけないで。 嫌いなのよ。 たいして高くもなく、こじんまりとした鼻のその下に、淡いピンク色の光沢を発し軽快に動く柔らかそうな唇。 自然なままで愛らしい発色と艶やかさで周りの視線を集めてしまう唇から、その姿を想像して魅せるに会った音が奏でられる。 誰もがその音と艶めいた唇に頬を緩めてしまう。 そんな音を発して私の事を呼ばないで。 私に話しかけないで……嫌いなのよ。 あなたのその唇が動くたびに、私の心が汚れていく。
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