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『ねえ、お願いがあるの』
向かい合い、あなたの頬に手を添えて、私と同じ顔を覗きこみ、掠れる声をあなたの小さな耳へと届ける私に、あなたは小首を傾げて目を丸くする。
どこか期待に溢れた煌めきを含む瞳を揺らめかせ、あなたに似た音に耳を傾けてくる。
あなたはあなたが好きなのね。
私はあなたと同じ象をしているもの。
『わたしはワタシ……ワタシになりたい』
あなたの瞳に絶望を……
あなたの目が嫌いなの。
あなたの唇が嫌いなの。
あなたのその姿が嫌いなのよ。
あなたと同じ顔をした私が嫌いなの。
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