第八話 失恋と旅行

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「わたし、αに生まれて良かった気がします」 「ぼくも誠のαがαでいてくれてうれしい」 「あは、鳥飼さんのα美味しい。こんなに大きくてぶるぶるしてる」 「さあ、どちらが先に欲しいですか?」 「流助にしてあげて、欲しいよね?」 「じゃあこのまま」  鳥飼は、イオに挿入したままの流助の背後にまわると、柔らかくとけた流助に大きく張りつめたペニスをあてがった。すでにずるずるに濡れていて、内ももまでびしょびしょになって、イオの身体まで汚している。そのΩの匂いが強く鳥飼を刺激する。βとΩの二人が、濡れた瞳で鳥飼を催促する。  三人が繋がる久しぶりのそれをすると、完璧な形になれた気がした。99.9%、100ではない。しかし絡まりあいながらした三人のキスは、限りなく100に近い味がした。  イオのキラキラ、流助の橙、甘いΩの匂い。唾液。たまらなくなって腰を強く打ちつけると、二人は鳥飼の下で気持ちよさそうに鳴いた。腕がからみあって、激しいそれにわななきながら耐える。やがて三人が達すると、すべては優しく脱力し、ほどけてとけた。
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