第三話 親に紹介したい系

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 腕を全員の身体にまわし、ぎゅっとしたりなでたり、相手の体温やかたちをたえず確かめる。  三人舌を出して、鼻がぶつかるのも気にせず口を、頬を、顎を舐めまわし歯をあてた。  三人いっぺんのキスは、一つの楽器を三人で工夫をこらして演奏するような必死さと滑稽さがある。下手でも精いっぱい心をこめて何か一つのものを作り上げるような、または順番を譲り合うような。  キスのしすぎでのどがかわいてしまったと訴えるイオと流助に、鳥飼が口うつしで、交互に水をのませてやった。  充足させると、鳥飼は大きなベッドの上、二人を優しく仰向けに横たえた。  それから平等に丁寧な愛撫をほどこし、二人の肌が同じくらい汗ばんだのを確認してから、二つの開口部に指をいれて優しく攪拌したのだ。並んで仰向けになった二人は軽く膝をたてて手をつないでいる。鳥飼の指を受け入れる。  鳥飼の右の指は流助の中でどろどろで、左の指はイオの中でぎゅっと締めつけ包まれている。  ぐっと前立腺をいじると二人とも鳥飼にしがみつき、せつない声をあげて同時にイった。二人のペニスからとろとろとこぼれた精液はそれぞれの腹の上で淫靡にぬれてひかっていて呼吸で上下する肌の上からいまにも零れ落ちそうにぬるんでいる。  そこに鳥飼は吐精した。  量が偏らないよう平等にかけた。  すると二人はそれをほとんど同じ仕草で自分のものと指でまぜる。流助がぼうっとした顔で指についた精液をなめた。  それを見たイオは身体を起こすと、お腹をすかせた動物みたいに流助の腹の上の誰のものともつかぬ体液を赤い舌でなめとり始める。  その後流助のつるりとかわいい耳たぶを、耳の穴を、イオと二人、べちゃべちゃに舐め、しゃぶり、責めた。  鳥飼とイオ、両方からのいたずらに、流助はかわいい泣き声を何度もあげた。 「あっ、……う……、ん、ん、……や……あっ」  乳首だって二人でいじってやったのだ。小さなペニスが痙攣して少量の精液が勢いよく飛んだ。それがイオの腕にかかった。  鳥飼はそこまで思い出し、フィルタグラスの位置を直す。いけない、まだ朝だった。  
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