第四話 そうなったのには理由がある

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 鳥飼の雄に押し広げられていた開口部は、いとも簡単にイオの性器を丸のみする。 「りゅ、……ああっ、流助、……ああ、っ、こんな、ダメ、あ、こんな場所で……やあっ」  上に乗って腰を振り、しぼりとるように上下する。発情している流助は普段の子どもっぽさやあどけなさが、みじんもない。淫蕩な獣そのものとなってイオを搾取する。イオを犯し続ける。 「ダメ、るう、すけぇ、妊娠しちゃう……っ、どいてだめ……や……あ……っあ」  イオはΩの性の沼に足をとられ、そのままずぶずぶと沈む。それくらい流助の中は、快楽でぬるみ、イオはそれに従うしかなかった。  イオを好き勝手犯す流助の身体の重さが突然なくなった。鳥飼がイオの上からむりやりはがすように抱き上げたのだ。  今度はちゃんとコンドームをつけて流助を後ろから犯す。  αとΩ、リミッターをはずして交わる。  激しい情交をする二人を、むき出しの下肢を隠すこともせず、イオは呆然と見つめた。    その後鳥飼は、少しの中断も嫌だとぐずる流助を抱き上げ車まで運んだ。そのまま三人は、一番近かったというだけで選んだ古いラブホテルに転がりこむようにチェックインした。流助の発情は移動中もおさまらず、イオは後部座席で流助を指で犯すしかなかった。  流助は貪欲で、いくらでも何度でも欲しがる。  ホテルの部屋では何時間も鳥飼とイオと交互に交接し、やがて体力の限界がきて気を失うように落ちたのだが、唇は「もっと欲しい、もっと、もっと、足りない」と動いていて、それがそのまま寝息になった。日付が変わろうとしていた。 「……」  ようやく鎮まった流助のそばで、疲れすぎて眠ることもできない消耗しきったイオが、ことの経緯をぽつりぽつりと話し始めた。 「……最初、はしゃいでた流助が急に無口になって、その場にしゃがみこんだ。驚いて、気分でも悪いの? って聞いたけど何も言わなくて、がくがく震えはじめて。触った感じ熱もあるみたいだったから、車に戻ろうって。そうこうしてたら変な連中が……、明らかに全員目がやばくて」
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