秘密に触れないで

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「あっ」  朝日が身体を痙攣させて強く締め付ける。腰に溜まった熱を持って行かれそうになり離れようとすると、背中に捕まる朝日が言った。 「いいっ、抜かないで・・・」 「でも」  足を背中に絡ませて、しがみつく様に腰をふる。 「トモ・・・トモもイって・・・中でっ」  その瞬間、何も考えられずに朝日を突き上げた。  視界が滲む。  朝日は気付いてる。  ずっと俺が朝日の中でイカなかったこと。  射精感が腰に溜まり熱くなると、思い出してしまう。子供の頃の朝日の泣いた顔と、細い太腿に液が垂れる光景を。堪らなくなる。汚してしまうのが怖くて、悲しくて、何度も朝日を傷つけている。  奥を抉るように穿ち、擦りあげて引き出し打ち付ける。幾度となく繰り返し昇りつめる。朝日がまたビクビクと震え、強く締め付けられて、俺ははじめて朝日の中に欲望を放った。  目が合うと朝日は放心したように俺を見つめて少しだけ微笑んだ。  繋がったまま、朝日に倒れ込むようにして崩れ抱き締める。すると背中に回した指で俺のうなじを指で上下に撫でる。しばらくそうしていると、小さな声で朝日は言った。 「好き。トモが好き」
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