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「で?結局、ノモンハン事件ではソ連とモンゴルを倒したんでしょう?」
ノモンハン事件とは満州国VSソ連・モンゴルの紛争だ。史実では満州国は負ける。
「イヤ?倒せなかった」
「捻じ曲げるとイロイロ問題があるのか?」
時空は捻じ曲げちゃいけない……映画じゃそれがセオリーだ。友人がワタシに尋ねてくる。
死んだんだし?タイムスリップくらい出来るのは当然だろ?まさか生きている人間に憑依できるとは思っていなかった。
「まさかアンタにこんなところで会えるとは思わなかった」
キミカはワタシの古い友達だ。
ワタシは医療ミスで死んだ。
キミカも死んだ。
何で死んだのかは知らない。
遠野にあるカフェで再会した。
「ワタシもだよ?槙尾も死んだんでしょ?」
槙尾は患者仲間だったが自殺したらしい。
天国で見かけた。
槙尾だとは名乗らなかったが首を吊ったらしい。
スマホが鳴った。また、アイツか!?
トイレに入り耳に当てた。
《何なのよ!?》
「ベレッタ助けてくれよ」
《はぁ?金ならないわよ》
「違うって、駅長が大変なんだ」
《ヒアリのときの御礼まだ頂いてないようだけど?》
あの野郎、よりにもよって千石に変装するとはどーゆーつもりだ?なるほどな?ストレスを自ら与えてレーザー光線を発動させようってのか?
《スグに返すから来てくれよぉ!ウワァ!ケツから吹雪がぁ!……ツーツーツー》不通になりやがった。
「ケツから吹雪?なんじゃそりゃ?」
キミカがケタケタ笑ってる。
「わっ、笑うんじゃねぇよ!」
ワタシは笑われまくると殺意を抱く体質なんだ。
アレ?ブルーサーベルってどうやって発動させるんだっけ?今すぐにでもこの女を叩き殺したいくらいだ。
「ゴメンよ?そうだ、ラーニョって女に会ったんだ?あの世でだけどさ?豚には気をつけろって言ってたよ」
「ぶっ、豚!?ワタシが太ってるとでもいいたいのか!?」
「違うよ!豚に殺されたんだよ!ラーニョは!」
猪八戒を頭に思い浮かべた。そんなに怖い感じはしないな?どっちかってゆーと痩せた沙悟浄の方がミステリアスだ。
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