弍 CIA

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「で?結局、ノモンハン事件ではソ連とモンゴルを倒したんでしょう?」  ノモンハン事件とは満州国VSソ連・モンゴルの紛争だ。史実では満州国は負ける。 「イヤ?倒せなかった」 「捻じ曲げるとイロイロ問題があるのか?」  時空は捻じ曲げちゃいけない……映画じゃそれがセオリーだ。友人がワタシに尋ねてくる。  死んだんだし?タイムスリップくらい出来るのは当然だろ?まさか生きている人間に憑依できるとは思っていなかった。 「まさかアンタにこんなところで会えるとは思わなかった」  キミカはワタシの古い友達だ。  ワタシは医療ミスで死んだ。  キミカも死んだ。    何で死んだのかは知らない。  遠野にあるカフェで再会した。 「ワタシもだよ?槙尾も死んだんでしょ?」  槙尾は患者仲間だったが自殺したらしい。  天国で見かけた。   槙尾だとは名乗らなかったが首を吊ったらしい。  スマホが鳴った。また、アイツか!?  トイレに入り耳に当てた。 《何なのよ!?》 「ベレッタ助けてくれよ」 《はぁ?金ならないわよ》 「違うって、駅長が大変なんだ」 《ヒアリのときの御礼まだ頂いてないようだけど?》  あの野郎、よりにもよって千石に変装するとはどーゆーつもりだ?なるほどな?ストレスを自ら与えてレーザー光線を発動させようってのか? 《スグに返すから来てくれよぉ!ウワァ!ケツから吹雪がぁ!……ツーツーツー》不通になりやがった。 「ケツから吹雪?なんじゃそりゃ?」  キミカがケタケタ笑ってる。 「わっ、笑うんじゃねぇよ!」  ワタシは笑われまくると殺意を抱く体質なんだ。  アレ?ブルーサーベルってどうやって発動させるんだっけ?今すぐにでもこの女を叩き殺したいくらいだ。 「ゴメンよ?そうだ、ラーニョって女に会ったんだ?あの世でだけどさ?豚には気をつけろって言ってたよ」 「ぶっ、豚!?ワタシが太ってるとでもいいたいのか!?」 「違うよ!豚に殺されたんだよ!ラーニョは!」  猪八戒を頭に思い浮かべた。そんなに怖い感じはしないな?どっちかってゆーと痩せた沙悟浄の方がミステリアスだ。
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