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尾崎は鹿島神社の裏手で息を潜めていた。
「あっ?駅長か?ナニ?グロックが死んだたと?そりゃあ良かったじゃねぇか?アイツもゲームに参加していたからなぁ」
デブの声が聞こえてくる。ケータイでしゃべってるようだ。グロックに敵対してるのか?だとしたらBANGSATに恨みを持っているのかも知れない。
殺戮自由社会になってしまったのは派遣会社BANGSATの仕業だ。多くの人間があの会社を倒せば平和が戻ってくると信じている。尾崎もその中の1人だ。
小田城を攻略した真壁久幹は、1573年に小田氏と佐竹氏の和睦の仲介にあたっている。
同じ頃、西では織田信長が浅井・朝倉氏を滅ぼしている。織田信長が本能寺で自刃した2年後、1584年に沼尻の合戦が勃発する。
北条軍と佐竹・宇都宮連合軍が栃木県の沼尻(藤岡町)や岩船山で激突した。連合軍が最新兵器である鉄砲を大量に導入した。その数8000丁以上、3000丁を用意した長篠の戦いを凌ぐ数だ。
同じ頃、西では羽柴秀吉が徳川家康・織田信雄(信長の次男)と小牧・長久手で衝突していた。
佐竹氏は羽柴方と、北条氏は徳川方と連絡を取り合っていた。現在の同時多発テロと同じだ。
真壁久幹はこの戦で北条側にスパイとして潜り込んでいた。勝敗はつかずに戦は終わっている。
「こんなところで何をしているんです?」
デブに見つかってしまった。
冷や汗が流れる。
「イヤ、旅行に来たんです。話は聞かせてもらいました。ともにBANGSATを倒しましょう」
「仲間になってくれるのはありがたい」
デブは鼻息を荒くしながら言った。
彼は相田ってゆーらしい。
残念ながら狐は見つからなかったが、栃木市で天狗と遭遇した。浪人の刀が石礫で砕かれ、翌日になって砕かれた場所に戻ると砕いた刀が元に戻っていたって話が残されている。
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