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駅長が殺した赤い家の住人は西島ってゆー名前の男だった。
殺しちゃいけない人間だった。
ポイントが下がってしまい手に入れようと思っていたスナイパーライフルが使えなくて苦戦した。
「樒を使えば即死させることが出来るそうよ?」
ベレッタが言った。
今のところイエロー《殺しちゃいけない人間のこと》の殺害人数は駅長は6人だ。
鼻吹雪を起こすにはミッションをクリアしないといけない。ケツ吹雪の方が楽だった。ボラギノールを使う必要はあったが。
グロックは既に死んでいるが4人、相田が5人、ベレッタが1人だ。
まだ、5月だってゆーのにクソ暑い。
「西島って男どこかで聞いたことがあるのよね?」
墓から出てベレッタが言った。
タイムスリップのし過ぎて記憶障害になっているらしい。
「尾崎とはどうなったの?」
ベレッタが尋ねた。
「ソレって誰ですか?」
相田もタイムスリップのし過ぎて尾崎のことは無論、ベレッタのことも忘れている。
「何で敬語なの?」
「夏海先生に向かってタメ口は失礼じゃないですか?」
駅長はこう思った。
ベレッタには何としてでもグロックが生きているように仕向けたい。彼女があの男を愛していたのは知っている。グロックが死んだなんてベレッタが死んだら大変だ。
ボスの野郎、余計な真似しやがって!
何とか瓜二つのダイゾーを見つけたからよかったが?
ダイゾーはガムをクチャクチャ噛みながら翌朝、ファッションセンターにやって来た。
試着室でクラークスのデザートブーツを履いた。
ジョンコンフォートのネクタイをした。
ラルディーニのスーツを着た。
「よくお似合いですね?」
店員さんが言った。
「それほどじゃありませんよ?」
「殺し過ぎていますね?」
店員さんは腕時計みたいなマシンをしていた。
《16人》
「難しいゲームですよ、藤塚って悪そうに見えたからさ?」
店員さんのイエローの殺害人数は《17人》か。
シキミの配合されたガムを渡した。
狙いは店員さんがこのガムを配ることにある。
そうすりゃ殺害人数が一気にアップする。
あらかじめガムを噛んでおけばダイゾーには配られない。「それじゃあ」支払いを済ませてファッションセンターを出た。
店員さんの殺害人数が18に増えた。
イケない!ズボンを忘れてきた。
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